絵本『かにむかし』のご紹介です。
ぜひ読んでみてくださいね。
かにむかし
文:木下順二
絵:清水崑
出版社:岩波書店
初版:1959年12月5日
あらすじ
日本の「むかしばなし」
柿のたねをひろったカニは、その種を庭にうめて、大きな柿の木に育てます。
「はよう うれろ かきのみ、うれんと、はさみで、もぎりきるぞ」
柿は、たくさんの実をつけました。
カニは、うれしくてたまらない。
でも柿の実をとりたくても、はいのぼっては落ち、はいのぼっては落ち。
それをみていたサルが、ひょいひょいっとやってきた。
サルは、助けてくれるどころか、次々にうまそうな柿を食べ続けます。
もんくを言ったカニには、かたくて青い柿の実をなげつけて。
カニはつぶれて死んでしまいます。
ここから、かにのこどもたちの、あだうちがはじまります。
有名なおはなし。
でもこの絵本には、なんと、きび団子が登場するんですよ。昔話も「諸説あり」といったところでしょうか。

読んできました
場所
図書館。「読み聞かせ勉強会」にて。
選書理由
今月の「読み聞かせの勉強会」のテーマが、「秋の味覚」だったため。
本日のふりかえり
読み聞かせベテラン仲間からの感想。
- 「きびだんご!? このお話はすこしかわっていておもしろかった。」
- 「うちの子が小さい時に読んでた本。なつかしい。」
- 「13分だと、コロナ禍の読み聞かせだとちょっと長いから、むずかしいかな。」
読み聞かせのコツ・ポイント
音読時間目安:13分
対象年齢:低学年
この絵本は、二色刷りでホッとできる色合いの本です。絵もユニークでサルもにくめない。
遠目もききます。
文面は、方言があるので読みにくいような、でも読んでいてここちよいような、そんな言い回しが続きます。独特なので練習したほうがよさそうですね。
ストーリーも繰り返しがきいています。
仇討ちのシーンは意外と短いので、ここからはゆっくり、少し時間をかけながら見せてあげて下さいね。
さるがいろりでせなかをあぶっているシーンからの怒涛の5ページです。
子どもたちには、このような昔話を語りついでいってもらいたいので、機会があったら読んであげたい絵本です。さるかにのお話の中でも、いろいろなストーリーがあることを知ったら、おもしろがってくれそう。
大作なので、読み聞かせの時間には気をつけてくださいね。
今回は「大型絵本」だったので、本が重く、しかも13分の長丁場。
最後は左手がプルプルとしてきて筋肉痛になりそうでした。
昔話
長く読みつがれているものを選んで、読んであげたいです。
そういう本は、絵が古くさかったり、表現がおそろしかったりするものもあるけれど、幼少期に読むと根底のところで人生の教訓を得られます。
怒ってくれる大人が少なくなっている今、先人の知恵に頼ってみるのもよいのではないでしょうか。
おまけ
実は、この「さるかに」こそ、私が昔読んでいたさるかにのお話なんです。
小学校低学年のころ、この劇をやり、なんと「うんこ役」に立候補した私。
でも練習を続けていくうちに嫌になってしまって、結局先生から役をおろされたというほろ苦い思い出が…。
代役に立ったあの子はみごと笑いを取っていました。
絵本をよむと、昔のことを思い出しますね。
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大型絵本もあります。
ご家庭では小さい方が良いかな?。お好きなサイズで。
読み聞かせを成功させる大切なこと
- 読み手が、その絵本を好きなこと。
- 絵本が主役。しっかり読んで、伝えること。

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