今回は、セミについて。
わが家の庭先でおこった、セミのおはなしです。
先日、わが家の庭で、羽化に失敗した、かなしい姿のセミの幼虫の姿を発見しました。
ようやく長い月日をかけて、土の中から出てきたのに無念。
なぞの多い昆虫「セミ」を「中学受験理科」目線でおっていきます。
羽化不全
これが、わが家の庭ではっけんされた「悲しい姿」。

これはよく見るセミのぬけがらではなく、セミの幼虫の死骸。
羽化に失敗したようです。
羽化失敗の原因は?
原因はストレスでしょうか。
実は前の晩はものすごい強風で、嵐のような風がひと晩中吹き荒れていたんです。
セミは羽化後、羽根をじゅうぶんに乾かさなければいけません。土に落ちてしまったら命取り。必死につかまっているうち力尽きてしまったのでしょうか。
わが家の庭に7年もいたの?
セミの通説からすれば、無念すぎますよね。
- 土の中で7年
- 飛び立って1週間

謎の多い昆虫「セミ」
でもセミは謎の多い昆虫。
幼虫は、本当に土の中に7年もいるんでしょうか。
成虫の命。1週間という説もほんとうなのかな。
「1週間より長く生きていた」という小学生の自由研究も、数年前に話題になりました。
今年はセミがおかしい
今年はセミの鳴き始めも遅かったし、小さめのセミも見かけます。今年のセミはなんだかおかしいと思っていたら、こんなサイトを発見。みんなで何か解明できたらすごくないですか!

こういう謎の多い昆虫は、今後しらべてみるとものすごい発見があるかもしれませんよ。
セミの好きな子、どうかな。
中学受験の大好物
セミは中学受験の大好物です。
ここで、おさらいしてね。
不完全変態
不完全変態する昆虫は、幼虫時と成虫時のたべものが同じです。
だから、セミの幼虫は土にもぐっていても、木の根の汁をチューチュー吸っているんですね。成虫のセミと同じ。だから、口のかたちも同じ。
うーん、納得。
昆虫の冬越し
セミのメスは、夏の間に、産卵管を木につきさして卵を産みつけます。そして卵はそのまま木で冬を越し、春(6月頃)にかえった小さな幼虫は、木から落っこちて土の中へ。
たしかに落っこちたほうが早い。もたもた這っていたら、天敵にねらわれてしまいます。そしてすぐ土の中にもぐり、何年も土の中で生活をするんですね。
生きるためにいろいろ考えてる。
まだあった。セミの幼虫の穴

よく公園でみるあれです。
わが家のこんな小さな庭にも、いくつかあったのにはびっくりしました。
まったく知らなかった。おそらく今年がはじめてです。
まだまだセミの幼虫が這い出てくるかも!?
今後、少し気をつけて見ていようと思います。
うまくいけば、あの神秘的なセミの羽化を庭で見られたりして。
羽化は夕方。
楽しみです。
それにしても、わが家の小さな庭で、セミの幼虫が何年も暮らしていたなんて驚きでした。
おまけのクイズ
蛹化の女(むしのおんな)
by 戸川純
そういえば子どもの頃、「むしの女」という歌が好きでした。原曲は「カノン」。「蛹化の女」と書いて「むしのおんな」。
受験生諸君へ
クイズ。
出だしの歌詞の部分。
どこかにまちがいがありますよ。わかるかな?
月光の白き林で
蛹化の女の歌詞より引用 戸川純
木の根掘ればセミのさなぎのいくつも出てきし
ああ
それは(つづく)
違和感ない?
つっこめたかな?
セミは不完全変態だから、蛹化(ようか・さなぎになること)はしませんね。

でも、戸川純。深い意味があるんでしょう。
アルバム「玉姫様」とか好きだったんですよね。あの異端な感じは強烈でした。ああなつかしい。突然、思い出してしまいました。
後日談
数日後、例のハナミズキの木のとなり。
サトイモ科の葉っぱで、羽化していたツワモノを発見しました。
こちらは、きちんと抜け殻。ああ、良かった。

元気に飛びたって、いまごろ、ミンミン鳴いているんでしょうね。こんな草でも、羽化できるんですね。セミは案外逞しい。
ところで。
ここにも間違い。
「ミンミン」か、「ジリジリー」か
このセミの種類は、アブラゼミ。
だから「ミンミン」というのは不正解。「ジ、ジ、ジリジリジリー」が正解。
セミの鳴き声。ここも大事なので、しっかりおさえておいてくださいね。
セミのぬけがらから種類が判明
えー?抜け殻だけで。
セミの種類なんかわかるの?
と、お思いですよね。
そう、抜け殻からも、セミの種類が認定できるんです。これってすごくないですか!

わたしも知りませんでした。
虫ってたのしい。
来年の夏も、庭先のセミには注目していこうと思います!

それでは。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。
生物の勉強、楽しみながらがんばってくださいね。
虫好きさんはこちらもぜひどうぞ。
ではまた。